2011年09月30日
“耐震を思う”イン 横須賀商工会議所女性会主催の異業種交流会① 地震事情
東海地区に耐震対応金具、工法業者が多いのは、東海地震の発生の確率の高さやが唱われているからでしょう。 数ケ月前には政府の地震調査会が三浦半島にある主要3つ(他4本)の活断層、横須賀の武山、横須賀 葉山の衣笠北武、三浦市の南部の断層が動きやすくなったと発表しました。私たちは、この発表イコール地震の発生とつなげてしまい動揺してしまいます。
もともと 日本は地震大国といわれ、震度4以上の地震が発生した箇所に赤○印を付けると、真っ赤になる国は 地図上 日本、インドネシア、そして、アメリカ西部の3ケ所に集中しております。今後 30年以内に震度6.5程度の地震の発生は6%~11% 震度6.7程度は0%~3%と地震調査研究推進本部では調査結果から発表しております。
本来 この種のテーマは 国の地震調査委員会や、木造構造計算設計士、及び 横須賀市の担当者が 市民にお伝えするケースが多いでしょうが、私は この町にいて、この町が好きで、建築資材の流通業者の役目という立場で耐震について知るところを皆様にお話をさせていただきます。
言いかえれば 耐震といえば硬い話題になりますが、出来るだけ内容は目線を身近に感じるようにお話ができるように心がけします。
② 一番の気がかり
私たち日本の国を取り巻く地震事情より皆さまが 気になる事は、自分の家は、どの程度の強度の家を建てたらいいでしょうか。どんな補強をしたらいいのだろうか?ということでしょうね。ここでは、目安となるお話をいたします。昭和56年までは大工の経験で建てていた住まい造りに、それまではなかった建築耐震基準が、昭和56年度に新耐震設計基準として導入されました。その成果はさっそく 平成7年に発生した阪神淡路大震災に、新耐震設計基準に沿った住宅の被害は少なかったという形で証明されたのです。平成12年にさらには耐震基準が強化され、今日に至っております。3年前に 大阪の友人宅を訪問した際、阪急電車の駅裏の彼の家は平成に入ってから建てた家で 大きな被害は受けていませんでしたが、昭和56年以前に建てられた住宅街が、多くは新しい住宅街になっておりました。震災後 建て替えられたのです。すなわち 特別な超耐震構造仕様にしなくても、現在の耐震基準 等級1(この上・等級2・等級3)を守っていれば、地震の被害は少ない。少なくても、自分の家だけが被害を受けるということはないでしょう。しかしながら 昭和56年に設けられた新建築耐震基準と平成12年に強化された建築耐震基準の間に建てられた住宅はグレーゾーンとも呼ばれており、出来うるなら昭和56年以前に建築された住宅は立て直しを、平成12年までに建てられた住宅は耐震補強検査をお勧めします。
等級1 数100年に1度起こる地震力で倒壊しない。
グレーゾーンと呼ばれる理由は、図面上では新建築耐震基準を満たしていても、結果を決定するのは、現場大工の“気持ち”であるからです。釘の精度、打ち方等に個人差があるからです。通気層のない住宅は材料を病み、金物の効果を失わせるのです。同時にシロアリの発生原因となり金物の強度効果の欠如につながる。。平成12年に設定された耐震基準では、個人差が出ないように金物が強化され、今日に至っております。金物検査の重要性を感じます。
③ 実際の動きとして
そこで、私は御存じの方もおられるかと思いますが皆さまのお住まいが、昭和56年以前に建てられたお住まいなら ぜひ市の耐震補強検査をお受けされることをお勧めします。
これが、みなさんの命を守る耐震への入り口です。そして 耐震補強と自宅の耐震度確認への準備の始まりです。 費用は簡易耐震診断(窓口)が3.5万円→一般耐震診断(専門家の診断)が5.0万円→精密耐震診断が2.5万円→耐震補強→補強計画→耐震補強工事(1/2 ¥100万円が補助金)
昭和56年以前に地元の大工さんに建てていただいという根岸の知人から、耐震相談を受け調査をした結果 問題ないという報告書が得られ安心されました。お住まいに入ってすぐに気付いたことはドアーや、障子、襖の開閉が大変スムーズで、時間を掛けて作られ、材木の緩みも見つかりませんでした。
ところで、耐震の事は誰に相談されますか?
だれに相談していいか分からない人は、市役所に連絡をしてください。その後は、設計士(耐震診断)と工務店(工事)の信頼関係が安全を与えてくれるでしょう。
リフォームから入る人は、信頼されている工務店に相談してください。すると その後は・設計士が中に入り 市役所とスムーズに話をしてくれるでしょう。 ここまでが部屋の入口です。
次に 部屋の中にはいってみましょう。 みなさんには見えないところで消費者と施工業者をつなぐために、私たちの地域の流通業者が、建材問屋、部材メーカー、工法研究所と日々学習した情報の大切な意見交換しているのです。そこにはどのように耐震補強工事に生かすかという課題を見つけ設計士へ伝える情報源があるのです。しかし、耐震補強工事方法は、現況把握能力、シロアリ対策など巾広い知識と経験と対応力によって、工期、金額に大きく差が出ます。業者探しの際には、耐震への取り組み度の目安として、①木耐協や②住まいの構造改革推進協会加盟店登録業者でかつ、高い勉強会への出席率や、協力工務店との連携がとれている業者や設計士との出会いが重視されます。耐震が叫ばれている割には進まないのが耐震補強工事の現実です。
このような、部屋の中を覗いたら、あとはいい出口を探すことが大切です。
とはいえ、耐震グッズの勉強を済ませ、実際に触っている工務店はそうは多くはおりません。先ほどの勉強部屋でがんばっている人たちとの豊かな情報交換を行い、精度の高い取り付け施工、図面通りの施工技術、そして 原理、原則を理解している工務店をお勧めいたします。図面通り耐震補強工事は出来れば成果は出ますが、工法のレパートリーの選択に適合性を欠くと、手間が余計にかかり、いたずらに大きな工事になります。
これこそが 学習、経験、情報習得の高さと言えるでしょう。
小さな工事としては、床や天井を剥がさないで壁を壊して補強することや、外部に於いては補強金具を使用して行うこともありますが いずれも 全体を見直す必要があります。
最近では 基礎が割れている場合は 1日で完了するエポキシ剤を注入する補強、鉄筋が入っていなかっても炭素シート等で補強する方法もあります。数週間前に大矢部の酒屋さんから基礎補強の相談を受けました。お伝えしたいことは、住宅の基礎補強と言えば、難しく 大工事になってしまいそうで出来ないとあきらめていませんか?めったに見ないと思いますが、そして関心の届かない基礎の小さな不都合に気付いていただきたいのです。基礎補強が小工事になったのです。彼に出された見積書の金額は適正な価格であると判断したのは部屋の中での勉強会での引き出しを作れたからでした。
大がかりな工法としては、屋根を軽くする、外壁を全て張り替える。という事があるでしょうが、その際には、“あったかリフォーム”も同時に行うことをお勧めいたします。
④ 補助金
その理由は9月の末に、発表された政府の政策に便乗することです。耐震工事+省エネルギー工事をセットにした工事にたいする補助金が復活しそうだからです。 このような政策から判断が付きますように日本の国は耐震補強工事と省ネネ改修は待ったなしに行うのです。国も、県も横須賀の補助金も減少してきております。7月で終了した住宅エコポイントは本来今年いっぱいで消化の予定でしたが、前倒しで使い尽くしました。アドバイスによって20万円以上の税金をエコポイントとして取り戻した方もおります。皆さまをあおるつもりはありませんが、国の政策には敏感に耳を傾けられることをご提案します。
税金を取り戻すためにリフォーム工事をするのは本末転倒ですが、リフォームをするなら、補助金を利用したいものです。結構 個人工事店さんの中には手続きが面倒という理由で、仕事が優先になり情報の伝達を重荷に感じる人がいるようです。
⑤ 締め
きっと すでに皆様のそばにいて、皆さまの快適で 安心できるお住まいを考える業者は必ずいっぱいいます。本日のテーマにはミートしませんが、地域の方に住宅を通じて貢献できれば どこかで関連して皆さまにも、地域活性にも寄与するものと信じて取り組みたいと考えています。本日はこのように機会を与えていただき私にも勉強になりありがとうございました。





